長岡まつり大花火大会(長岡花火)2016 完全攻略ガイド
その7 花火マニア安斎&圷がお届けする花火ウンチク
野村花火工業打ち上げの「天地人花火」
花火マニア安斎&圷が今まで通ってきた花火大会の経験を活かし、みなさまにウンチクとしてお届けします。
より一層楽しむための 花火ウンチク
花火の打ち上げ発数について
皆さんどこの花火に行こうか選ぶ際、情報誌・情報サイトなどで「打上発数」を参考にされると思います。1000発・3000発・5000発・10000発etc…打上発数で選ぶ際は、3000発以上の花火大会をオススメします。
3000発クラスの花火大会となると、それだけ予算も絡んできますので、その内容も充実したものとなります。音楽連動花火があったり、大玉(尺玉)の打ち上げがあったり、芸術玉の打ち上げがあったりもします。「ちょっと良い花火がみたいな」そう思ったら3000発以上の大会に足を運んでみてください。
なお、10000発以上の花火大会になりますと、その内容も非常に充実したものとなり、全国トップクラスの花火師が打上げを担当したり、全国レベルの花火プログラムが組まれたりと、オープニングからフィナーレまで存分に楽しめます。10000発以上の花火大会ですと、以下がおすすめです。
【10000発以上でオススメの大規模大会】
名称 | 開催場所 | 打上発数 |
全国花火競技大会「大曲の花火」 | 秋田県大仙市 | 約18000発 |
長岡まつり大花火大会 | 新潟県長岡市 | 約20000発:2日合計 |
土浦全国花火競技大会 | 茨城県土浦市 | 約20000発 |
赤川花火大会 | 山形県鶴岡市 | 約12000発 |
いわき花火大会 | 福島県いわき市 | 約10000発 |
常総きぬ川花火大会 | 茨城県常総市 | 約10000発 |
こうのす花火大会 | 埼玉県鴻巣市 | 約15000発 |
NARITA花火大会 | 千葉県成田市 | 約10000発 |
神奈川新聞花火大会 | 神奈川県横浜市 | 約15000発 |
打上花火の大きさについて
打ち上げる花火玉は、その玉の大きさによって夜空に広がる大きさが異なります。都内など、住宅・人口密集地だと保安距離の関係上、大きな花火は打ち上げる事ができません。花火の大きさは「号」で表記されますが、都内ですと2.5~5号玉が中心となります。5号玉クラスだとそれなりの迫力がありますが、2.5号玉だと少し物足りない気も…
大玉と呼ばれる10号玉(通称:尺玉)クラスになると、その大きさもさることながら、開花した時の音も迫力満点!ちなみに、世界一大きな花火は、新潟県小千谷市・片貝まつりで打ち上げられる「正四尺玉」で、その大きさは直径約120cmもあります。その直径約120cmの花火が高度約800mまで打ち上がり、直径約800mに開花します。
【花火玉の大きさ】
大きさ | 直径 | 重さ | 開花幅 | 打上高 |
2.5号玉 | 約7.5cm | 約120g | 約50m | 約80m |
5号玉 | 約15cm | 約1.1kg | 約150m | 約190m |
10号玉 | 約30cm | 約7kg | 約300m | 約330m ※東京タワー 333m |
20号玉 | 約60cm | 約70kg | 約480m | 約500m |
30号玉 | 約90cm | 約280kg | 約650m | 約600m ※東京スカイツリー 634m |
40号玉 | 約120cm | 約460kg | 約800m | 約800m ※ブルジュ・ハリファ 828m |
※10号玉以上になると「尺」で数えます。10号玉は尺玉、40号玉は四尺玉。 こうのす花火大会で打ち上げられた四尺玉
【超大玉が見られる花火大会】
●片貝まつり(正四尺玉)
●こうのす花火大会(四尺玉)
●長岡まつり大花火大会(正三尺玉)
●赤川花火大会(二尺玉)
花火のトレンド 今流行りの花火とは
花火大会も歴史・技術の進歩、そして各花火師さんの日々の研究・努力により、年々進化を遂げています。花火大会自体も進化し続けていますが、それに使用される花火自体もまた進化しています。
近年流行となっているのが、音楽連動花火「ミュージックスターマイン」です。流行曲や人気曲に合わせ、コンピューター自動点火制御によって、0.01単位で音楽にシンクロして花火を打ち上げます。アップテンポ・バラード曲など、様々なジャンルの曲にシンクロして打ち上げられる花火は、一般・マニア問わず、存分に楽しめる内容となっています。自分の知っている曲などに合わせ花火が打ち上げられると、なんだか嬉しいですよね。
常総きぬ川花火大会で披露されたミュージックスターマイン
【ミュージックスターマインが楽しめる主な花火大会】
●長岡まつり大花火大会
●赤川花火大会
●常総きぬ川花火大会
また色使いという意味では、最近話題になっている「パステルカラーの花火」があげられます。従来花火というのは原色(紅・青・緑など)が基本色でしたが、花火師さんの度重なる開発により、淡い明るい発色が特長のパステルカラーが誕生しました。夜空に開花した時のパステルカラーの花火は、あたり一面を明るく照らし、見ている側も思わずウットリ。淡い明るい色なので、特に女性からも人気を集めている花火です。
淡い色使いが特長のパステルカラー花火「虹色のブーケ」
【パステルカラー花火が楽しめる主な大会】●神明の花火
●長岡まつり大花火大会
●常総きぬ川花火大会
あると便利なグッズ
花火大会に行く際、あると便利なグッズをマニア目線でまとめてみます。お馴染みのアイテムや意外と知らなっからアイテムも!?
1)ライト花火大会は当然、夜の開催ですので、あたり一面真っ暗。帰り道も真っ暗な中を歩かなければなりません。手元・足元を照らすのに便利なのが「ライト」です。ライトと言っても色々ありますが、特にオススメなのが首にぶら下げる「ネックライト」です。ライトを手に持つと片手がふさがりますから、転倒時に非常に危険です。ネックライトだと首にぶら下げるので両手が空くので安全です。ヘッドライトでも良いかもしれませんね。
2)虫よけ・薬花火は主に川・海を会場に開催されます。海はまだ良いですが、川となると虫も沢山います。虫よけスプレー・虫よけシートなどを必ず持参いただき、虫刺され予防に努めてください。また虫よけスプレーを使用する際は、周りの方に充分配慮し使用して下さいね。
あと薬の携帯も忘れずに。「頭痛薬・かゆみ止め・腹痛薬・絆創膏」は最低限用意しましょう。具合が悪くなっては、せっかくの花火観覧も台無しですよ。
3)ブルーシート有料席を取っている方もブルーシートを持参することをオススメします。雨・夜露の影響で席が濡れている事があります。また風が冷たいと感じた時、ブルーシートを身体に巻き付けることで、寒さを凌ぐ効果もあります。安価で手に入りますし、折りたためばコンパクトですから、人数分あると良いかもしれません。
4)プログラム各花火大会はプログラムが用意されており、それに従って花火を打ち上げていきます。それらプログラムは、オフィシャルサイトに掲載されていたり、会場で販売されていたりします(全ての花火大会で公開・販売されているわけではありません)。ぜひ事前に用意・購入していただき、そのプログラムを確認しながら花火を観覧してみてください。プログラムと照らし合わせることによって、より深く花火を楽しむことができますよ。
5)公式グッズ大規模な花火大会では、大会名・ロゴが入った公式グッズが販売されています。それらを是非ご購入ください。旅の思い出にもなりますし、例えば大会ロゴが入ったTシャツを着て観覧することにより、その花火大会に溶け込むこともできます。公式グッズを手に入れ、会場と一体となって花火を存分にお楽しみ頂ければと思います。
スマートホンで花火写真を上手く撮影する方法
野村花火工業の「四重芯」
花火マニア圷が、スマホで花火写真を上手く撮影する方法について簡潔にご紹介します!
■まずはじめに大事なポイントは、場所取りと構図決めです。一般的なカメラ撮影でも同様ですが、花火が建物や木など障害物に隠れてしまってはもったいないですね。花火の打ち上がる場所を想定し、できるだけ花火がよく見える場所を押さえておきましょう。また、予想される打ち上げ方向に事前にスマホを構えておけば、無駄なく正しい位置で撮影できます。
■次にスマホのカメラ設定です。スマホのカメラは基本的にオートフォーカス(AF:自動でピントを合わせる機能)と自動露出(AE:自動で明るさを合わせる機能)に設定されています。しかし夜空に上がる花火は、明るさの変化が激しくデフォルトの設定では綺麗な写真を撮ることは難しいです。スマホのAF/AEロック機能を使いましょう。
花火に合わせてAFロック(ピントを固定すること)AEロック(露出を固定)することでピンぼけを避けつつ、フラッシュ無しできれいに花火を撮影することが出来ます。また、マニュアルフォーカス(MF:ピントを自分で合わせる)機能があるスマホはフォーカスを無限遠に設定しましょう。
感度設定ができる場合は、100もしくは、低い感度に合わせましょう。高感度だとノイズが発生し画質の低下に繋がります。
■フラッシュをオフに設定しましょう。夜に撮影するとき、スマホは自動でフラッシュをたいてしまう時があります。花火まで光は届きませんし、まわりの観覧者の方々の迷惑となってしまいます。
■ズーム機能は使わないようにしましょう。一般的なカメラについている光学ズームと違い、スマホのカメラはデジタルズームなので画質が一気に落ちます。もし花火が小さくて、どうしてもズームしたい場合は撮影後にトリミング機能(切り抜き)を使いましょう。
■花火の撮影にはカメラを出来るだけ固定することが大事です。撮影するときは両手でスマホ本体を固定し、しっかりを脇をしめシャッターを押します。シャッターを押したら体を動かさず、少しずつ息を吐きながらシャッターから指を離します。シャッターからゆっくり指を離すことにより、更に手ブレ防止に繋がります。
ちょっと本気で撮影したいな、という場合はスマホを固定できる小型スタンドをおすすめします。よりブレを押さえることが出来ますし、何より腕が疲れません。バッグにも入る小さなスタンドが販売されていますので是非お使い下さい。
以上を参考に、是非お気に入りの花火を写真に収めてください!
ビデオカメラで花火動画を上手く撮影する方法
場所取りも花火撮影に欠かせない重要なポイントの一つです。
続きまして、花火マニア圷が花火動画撮影のポイントを簡単にまとめます。
花火を綺麗に撮るためには、夜景撮影に強いカメラがオススメです。暗部のノイズを抑えながら、花火本来の色を引き出せます。ビデオカメラの暗所性能は搭載しているセンサー(裏面照射型CMOSなど)や、センサーサイズの大きさによって決まります。上記に注目しながらビデオカメラを選びましょう。
花火大会は小さい花火から大きな花火、音楽連動花火やワイドスターマインなど、シチュエーションも様々です。花火の打ちあがる位置(筒の位置)を意識ながら撮影場所を決めましょう。
音楽連動花火がある場合は、花火会場付近での観覧がおすすめです。会場から離れすぎると必然的にスピーカからも遠くなってしまい花火と音楽とのコラボレーションが楽しめません。花火大会によっては有料席を設置しています。有料席は一般的に絶好の観覧ポイントと言えるので事前に確保することも考えましょう。
花火マニア安斎の「花火の心得」
事前に詳細を確認する
行く花火大会が決まったら、情報誌・情報サイトだけに頼らず詳細情報を出来る限り収集して下さい。大手情報誌・情報サイトには一般的な情報しか載っていません。当たり前ですが、開催日時・場所・打上げ発数・有料席の有無は最低限押さえたいポイント。その他、実行委員会に問い合わせるなどして「音楽連動花火の有無」「打ち上がる花火玉の大きさ」「観覧場所」等の詳細情報まで入手できれば、より一層安心して花火を楽しむことができます。
打上開始時刻30分前には席につく
買い出しに行ったり、トイレに行ったり。花火打ち上げ開始時刻が近づくにつれ、会場内も慌ただしくなってきます。屋台・トイレには行列ができ、せっかく早めに並んでも花火開始に間に合わないことも多々あります。常に早め早めの行動を心がけ、時間に余裕を持った行動をとりましょう。オープニングのプログラムは派手目の演出が多いです。トイレに並んで見逃すなんてもったいない!
花火が打ち上げ終わったら盛大な拍手を
花火師さん・実行委員会の方々は、アナタが会場に足を運んでくれるのを楽しみにしていました。会場に来て頂いたアナタのために、素晴らしい花火を用意し、打ち上げました。その対価として、感謝の気持ちを込め、盛大な拍手を送りましょう。良い物を見せてもらった御礼として…
スマートフォン・携帯電話を過信しない
当日は中継車が来て携帯の電波を確保しますが、何万人も訪れる花火大会では、携帯も圏外となってしまいます。「電話があれば大丈夫」「花火プログラムはスマートフォンで見るから」全くつながらないかもしれない携帯電話への過信は禁物です。プログラム・駅からの地図は紙ベースで用意しておく等、スマートフォン・携帯電話に頼らないご用意をおすすめします。
同行者とはぐれた時の待ち合わせ場所を事前に決める
当日は観覧者で大混雑します。出入り口付近・交差点は非常に込み合います。ほんの一瞬の隙に仲間とはぐれてしまうこともしばしば。上記のようにスマートフォン・携帯電話がつながらない状態では、仲間と連絡さえとることができません。花火大会が始まる前に、事前に待ち合わせ場所を決めておきましょう。大会本部等は、はぐれた際の待ち合わせ場所に最適です。
不要なトラブルは避ける
当日は飲酒をされる観覧者も多いですし、自分自身もお酒を飲みたいもの。周りに配慮し飲酒するのは当然ですが、酔っぱらい同士だと思わぬトラブルに発展する危険性もあります。もしそういった場に遭遇したり、目撃してしまったら、相手をせずにすぐに近くのスタッフ・警備・警察に連絡を。お互い安心して花火を観覧しましょう。
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